2018.11.16 病気見舞いで気をつけるべきこと

病気やケガで入院・療養している友人、知人を慰め、励ます目的で入院先やお宅を訪問するお見舞い。すぐに駆けつけてお見舞いしたい思いがあっても、まずは先方の病状に気を配ることが最優先です。病気見舞いで気をつけるべきことやマナーについて、確認していきましょう。

病気やけがで入院した友人・知人を見舞う場合は、事前にその方の家族や、すでにお見舞いに伺った人などに病状と病院での様子を問い合わせます。それによって直接お見舞いに伺う、見舞い品を届ける、お見舞いの手紙を出すなど、ふさわしい方法を考えましょう。

入院直後や手術後は本人も家族も落ち着かないので、直接のお見舞いは避けた方が賢明。あえてお見舞いに行かないことが、相手に対する最上のおもいやりになることもあります。入院しているのが女性の場合、やつれた素顔を見舞客に見られるのは気が進まないものです。

目安は以下の3つです。1.本人の病状が安定している。2.本人と日頃から親しい。3.伺えば相手も喜んでくれる。この条件に合えば直接お見舞いするのがよいでしょう。しかし、「取引先の方なので立場上伺わなければ」、「○○さんが行ったのなら私も」という義理がらみのお見舞いなら金品を届けるだけにとどめたほうがよい場合もあります。

見舞いたい気持ちがあっても直接伺わないほうがいいだろうと判断する場合は、お見舞いの手紙をさし上げるほうが心が伝わります。お見舞いの手紙では、時候のあいさつは不要で、驚きの気持ちを込めてすぐに要件に入ります。病状などは深く尋ねず、励ましの言葉を主体にまとめましょう。

病院にお見舞いに行くときに大人数でぞろぞろ出かけて騒がしくするのは厳禁。多くとも3人連れまでとし、小さな子どもは同行させません。面会時間を事前に確認し、時間内に出かけます。面会時間内でも。いったんナースステーションで「○○さんのお見舞いに伺ったのですが、病室に行ってもかまいませんか」と断ってから見舞います。

病室が相部屋の場合には、入り口で「見舞いのものです。失礼します」と声をかけ、同室の方に軽く会釈して本人のところに行きます。本人に対して、病状のことをあれこれ尋ねるのはマナー違反です。病気そのものの話題よりも、ねぎらいや励ましの言葉を前向きな表現で伝えるのがよいでしょう。いくら親しい間柄でも、長居しては相手も疲れますし、同室の方にも迷惑です。15分〜30分で「お疲れになってはいけませんね」と切り上げます。

入院が長期に及ぶと見舞客も徐々に減ってくるものです。本人の病状が安定しているなら、長期入院の場合こそ直接お見舞いに伺いたいものです。付き添いの家族がいるなら、いたわりと励ましの言葉も忘れずに。名店の食品やお弁当などを家族のために差し入れるのも気がきいています。

入院している本人や家族にとって、入院費・治療費などの金銭的な負担は相当なものです。花かごがいくつも重なったり、食べきれないほどのメロンをいただくよりはむしろ現金のほうがよい場合もあります。親戚や親しい間柄なら「実」をとって現金を包んでもかまいません。ただし、お渡しするときには「何か食べ物をと思ったのですが、病院の制限もあることでしょうからお好きなものを」など、本来は品物を持参しようと思ったのだけど、というニュアンスを込めます。

花や果物、保存食品、お菓子などがお見舞い品としてよく使われますが、食べ物が病院で制限されている場合も多いためやはり「花」が無難ということでお見舞い品の定番となっています。花を贈るときのルールには、根(寝)つくと嫌われる鉢植えの植物は避ける、「死」「苦」に通じるシクラメン、花首ごと花が落ちる椿、弔事に使われる菊などの花はタブー 。ユリなど香りが強く花粉が落ちやすい花は避けるなどがあります。花束は花瓶の用意や水かえが大変なので、最近はかごなどに盛り合わせたアレンジメントの人気が高いようです。生花店で「入院見舞い」と頼めば、適宜アレンジしてくれます。

親しい間柄なら、お見舞いの定番的な品物にこだわらず、「何を喜んでくれるかな」、「今、何が必要だろうか」と相手の立場になって考えてみましょう。病院で着るものが自由ならパジャマやガウン、パーカーなどもよいでしょう。ただし、年配者の中には「長患い」を暗示すると嫌う人もいます。「明るめの色で似合いそうだったから」などとひと言添えるとよいでしょう。また、けがなどによる入院で本人が元気なら、相手の好きそうな雑誌、マンガなども喜ばれます。女性の友人なら基礎化粧品やリップクリームなども気がきいています。

「伝統の作法と最新マナー冠婚葬祭常識辞典」(主婦の友社刊)より

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