開花後の球根の管理
開花時期の長い春植え球根は、花が咲いているうちに肥料を多く与えておくことが、球根を大きくするポイントになります。生育期間が長いので有機質肥料を与えると良いでしょう。
摘芯や切り戻しをして次々に花を咲かせるダリアは、肥料切れに注意するとともに、アブラムシやハダニ類などの被害にも注意してください。グラジオラスは、花が上まで咲き終わってから、葉を傷付けないようにして花穂を折りとり、乾燥に注意して育てます。アマリリスは早めに花首を摘みとり、秋まで肥料をたっぷり与えてください。密閉タイプのポットに植えられている場合は、容器が小さすぎて根が十分張れなくなるので、花後一回り大きな鉢に新しい用土で植え替えて育てましょう。
リコリスには秋に花が咲いて葉を生じる種類と春になってから葉の出る種類がありますが、植え付ける時期はどちらも7月から8月です。この仲間は休眠中でも根が多少活動するので、ほかの球根類のように掘り上げての乾燥貯蔵は普通は行いません。
●鉢植えと庭植えでは、管理も変わります。
インドアでも手軽に球根栽培が楽しめる鉢植えですが、鉢には限られた量の土しか入らず、短期間に土が劣化しがちです。そこで大切になってくるのが毎年の植え替えです。ムスカリやクロッカスなども養分をたっぷりと含んだ新しい土に植え替えます。また移動が簡単な鉢植えは、葉が枯れるまでは日光が当たり雨の掛からない場所に置き、葉が枯れたら涼しい日陰に置きます。自然分球を成功させるポイントは、手で簡単に分けられるようになるまで据え置くことです。無理をして早い時期に分球すると、球根を傷付ける恐れがあります。
ユリは母球が分球するほか、茎根の発生する箇所に木子が、地上部の葉の付け根に珠芽(むかご)が発生します。母球から分球した大球根は翌年に開花し、木子や珠芽などの小球根は植え付けておくと苗が得られます。グラジオラスやフリージアは、子球が肥大したころには母球は消耗してしまうので、子球のみを繁殖に使います。またダリアは塊根で肥大した根の1つずつが分球の対象となります。ただし、どの塊根にも必ず首部にある芽を付けて切り分けなければならないので、多少熟練を要します。
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