シクラメンの手入れと管理

準備はできましたか?使用する肥料と薬剤


■化成肥料(5~6号鉢で1回2gほど)   
■液体肥料(ハイポネックス原液など)
■ベンレート水和剤またはダイセン水和剤 
■スミチオン乳剤・マラソン乳剤・展着剤

本来シクラメンは比較的低温に強く、うまく育てれば0℃でも耐えられます。しかし市販のシクラメンは、通常15~20℃の温室で開花するため、購入後寒い場所に置くと、急激な温度変化に適応できなくなってしまいます。そこで購入した開花鉢は、冷たい風にあたらないように注意して、温室での温度に近い室内で管理し、1~2週間ほどかけて徐々に新しい環境に慣らしていきましょう。

室内の場合は1日最低1~2時間は日光の当たるところに置くのが理想。また、暖房の風が当たらないところに置きましょう。夜温でも5℃以下にならず日中は20℃までを保つと株が丈夫になって、つぼみがよく育ち、開花時期も長くなります。

鉢底に皿が付いている底面給水方式の場合は、深さの2/3ぐらいまで水を入れます。鉢土が完全に乾くと水を吸収しにくくなるので、時々点検して水がなくなってから足しましょう。一般的な鉢の場合は、鉢土の表面からたっぷりと与えますが、球根の上部や葉をぬらすと灰色カビ病などの原因になるので注意します。

出荷前に十分な肥料を施されているので、購入後しばらくは肥料は必要ありません。逆に与え過ぎるとしおれるので、2~4週間は様子を見て、株全体の葉が薄くなり、古い葉が黄化するようなら施し始めましょう。シクラメンの肥料としては液体肥料を水で薄めて使用。一般的な鉢の場合は1,000倍に薄めたものを10日に1回ほど水やり代わりに与え、底面給水鉢の場合は3,000倍に薄めて鉢皿に入れて施します。

春の花後は秋からの開花に向けて準備を始めます。そのために欠かせないのが厳しい夏を乗り切る夏越し。次の条件で健全な株を選び、弱った株は夏越しをあきらめます。

夏越しできる株 夏越しできない株
球根が堅く、ハリがある。
新しい葉が増え、新芽が伸びている。
新芽や葉は枯れているが球根はしっかりしている。
球根がやわらかくなって、腐っている。
新しい葉が黄化している。
球根がカサカサに乾いてしぼんでしまった。

夏越しには2通りの方法があります。1つは夏の間も株を充実させ、花芽をつくらせる非休眠法。もう1つは夏を休眠させて越す休眠法で、非休眠法より開花時期は遅れるものの株の生存率は高くなります。どちらを選ぶかは、株の状態と世話のできる時間で決めますが、目安として初夏に葉がどんどん生育しているなら非休眠法を、新芽がない株や夏の間にあまり手間がかけられないなら休眠法を選びます。

厳しい環境のもとでは休眠するというシクラメンの性質を利用した方法。株に新芽がない場合、また夏の間あまり手間をかけられない人や留守がちな人に向いています。

●休眠中の管理

発泡スチロールの箱に砂を入れて、鉢を埋め込み、縁の下などの雨の当たらない涼しい日陰に置いて徐々に乾燥させます。葉が黄色くなって枯れ、休眠に入ります。休眠中には水やり・肥料・病害虫の防除などは必要ありません。

●夏越し後の管理

9月に入ったら掘り上げて、植え替えてやります。通常の水やりに戻すと、球根は目覚めて萌芽を始め、葉を展開し始めます。なおこの方法で夏越しした場合、順調に生育しても開花は翌年の1~2月になります。

※地域によっては気候条件の違いにより時期が異なる場合があります。

夏の間もシクラメンに適した環境をつくって栽培管理していく方法。株がどんどん葉を展開している場合に選択します。

●非休眠中の管理

6月末までに一回り大きな鉢に植え替え、雨のあたらない、涼しく明るい日陰に置いて、水切れと葉焼けに注意します。水やりは通常通り、肥料は1,000倍程度の薄い液体肥料を水やり代わりに施します。8月ごろの花芽分化の時期には葉組をし、株の中心に光を入れてやるのも大切。また夏の間に花が上がった場合には、ねじるように摘みとっておきます。

●夏越し後の管理

8月下旬~9月に、さらに一回り大きな鉢に植え替えます。また夜温が15℃前後になる10月中旬~下旬には、室内の明るい窓辺に移動させて管理を。11月下旬ごろには、最初の花が咲くでしょう。
※地域によっては気候条件の違いにより時期が異なる場合があります。

①休眠して夏越しをした株。

②まず鉢から株を抜きます。

③白い元気な根は新しい根で、秋からの成長に活躍。

④根土を崩さずに、一回り大きな鉢に入れ、位置を調整。

⑤配合土をすき間に入れれば作業は完了です。

⑥水やりをし、涼しく明るい日陰に置きます。乾燥に注意。

置き場所

気温が下がり始めて、株が元気になってくる秋の初旬に、ガラス越しの日光が当たる場所に移動させます。この時期の日光はシクラメンの生育にとても大切です。

水やり

鉢土の表面が乾き始めたら、葉や球根に直接当たらないようにたっぷりと与えます。涼しくなってくると生育が旺盛になるので、水切れさせないように注意してください。

肥料

植え替え後1週間は肥料を控え、その後1,000倍に薄めた液体肥料を週に一度、水やり代わりに与えます。1カ月後には錠剤タイプの化成肥料を適量、鉢の縁に軽く埋め込み、さらにその半月後、もう一度同量を施します。

病害虫

注意したい病気は枯れ葉に寄生し、元気な葉や花に広がる灰色カビ病。風通しの良い場所に置くのが基本的な予防法です。薬剤を使う場合は、50倍に薄めた有機銅水和剤(30~40%)を筆で中心部に塗ります。ハダニ・ホコリダニ・ハマキムシ・ヨトウムシなどの害虫は殺虫剤で防除を。同じ薬剤を使い続けると効かなくなるので、時々種類を替えましょう。

ラッピングをしたまま日光の当たる場所に置いたので、鉢内がむれてしまったのでは?また底面給水鉢に植えられているのに、鉢土の上から水やりした場合には、過湿から病気になったことも考えられます。株の中心部に灰色のカビが発生していたら、灰色カビ病なのでラッピングを外し、薬剤散布を行ってください。

このページを印刷

この記事をシェア

Relation 関連記事

20200417091931